2021年ピアソラ生誕100周年のクリスマスにタンゴケリードが日本で初めてオペラ形式で行なった舞台は、鳴り止まない満場のスタンディングオベーションと高品質な配信も話題となり、歴史的な公演となった。同メンバーでお届けする今回も、ピアソラの中にも脈々と受け継がれていた古典からのタンゴを熟知したミュージシャン・研究家が主軸になり集結した形になっているからこそ、さらに真髄に迫る、劇場型コンサートだ。
1968年にスランプに陥っていたピアソラが詩人のオラシオ・フェレールと組んで発表し、スランプから見事に脱却したことで知られるオペリータ(小オペラ)。
田舎から出てきたマリアは悲しみと絶望のうちに死んで、影となって街をさまよい、やがてもう1人のマリアを出産する。
これはキリストの受難や復活、そして誕生を、タンゴを擬人化した主人公になぞらえ、当時の世相や矛盾なども含みながら描いたタンゴのたどった道筋のことだ。このメタファーと音楽、歌手2名、朗読1名、器楽奏者11名と群読、そしてこだわりの字幕があなたを場末のブエノスアイレスへ案内しよう。
タンゴケリードでは、この作品の魅力を広げたい気持ちで、今年赤字覚悟の開催を決めました。将来的にはベートーヴェンの第九のように季節恒例のコンサートとして、みなさまに親しんでいただける演目に育てることが目標です。
今回の上演資金の確保、東京以外の場所での上演を実現するため、クラウドファンディングを開始しました。さまざまなリターンを心を込めてご用意させていただきました。この作品の魅力を広げたい。ぜひあなたのあたたかなご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。